おひとりさまで生活していると、高齢になった時の住まいについて心配になることはありませんか?
- 賃貸か持ち家どっちがいいのかな?
- 将来に備えて住み替えておくべき?
- 介護が必要になったらどうするの?
家賃や住環境についてはもちろん、介護が必要になったときのことまで気になってしまいますよね。
そこで今回の記事では、おひとりさまが高齢になったときの住まいの選択肢について解説します。

終のすみかについて考えている方はぜひ参考にしてください!
おひとりさまの住まいは自分で決められる

高齢になってからの住まいには、賃貸物件や持ち家で在宅生活を続けるのか、それとも介護が必要になったときのことを考えて高齢者施設へ入居するのかの選択肢があります。
老後といっても先は長く、介護が必要になったときのことばかりを心配するだけでなく、元気で過ごせる高齢期をいかに豊かに過ごせるかも重要です。

高齢期を元気に過ごす期間の方が長いですよ!
最後まで在宅生活を継続したい方は自宅の生活環境を整えておくことや、在宅で支援が受けられる介護サービスなどの知識も頭に入れておくと安心でしょう。
ここからは、高齢になってからの住まいについて紹介します。
賃貸で身軽に過ごす
賃貸の一番のメリットは、住み替えがしやすいところです。
自分のライフスタイルに合わせて住みたい環境を選べます。
収入が下がってしまったときや、ご近所トラブルなどで周囲の環境が悪くなってしまった時でも我慢せず引っ越しをすることで解消されます。
一方、賃貸のデメリットは家賃を払い続けなければならないところです。
長生きすればその分家賃を払い続けなければいけません。
持ち家でゆったり過ごす
持ち家はローンの返済が終わってしまえば毎月の費用負担は安くすみます。
また、出来るだけ長く在宅で生活したい場合は、自宅を生活がしやすいようにリフォームすることが可能です。
しかし、ローンの返済が終わっていても固定資産税や、マンションであれば管理費などの出費は続きます。
築年数が古い持ち家であれば修繕費が高くなる場合もあり、住み替えで売却する場合にも時間がかかるかもしれないので注意が必要です。
高齢者施設で安心して過ごす

高齢になっても元気なうちは自由な一人暮らしも楽しいものです。
しかし、認知症や体が不自由になってしまったときのリスクを考えるとおひとりさまの一人暮らしには心配はつきものです。
また、高齢になると周囲との関わりが少なくなってきたり、少しずつ人の手助けが必要になってきたりと一人では心細さを感じることがあるかもしれません。
最近では自由度の高い高齢者施設も多く、元気なうちから入居できる施設も増えています。
高齢向けの施設にはどのようなものがあるのでしょうか。
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公的施設
高齢者施設の公的な施設は、主な設置主体が地方自治体、社会福祉法人、医療法人です。
特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護療養型医療施設は入居金がなく、軽費老人ホームは入居金が数10万〜数100万かかります。
月額利用料の相場はいずれも5万〜15万円程度で、民間施設に比べて費用が安いため人気が高く、入居待ちが出ている施設もあります。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、原則要介護3以上で終日介護の必要な方が入居できる施設で、入居の必要性が高い要介護者から優先的に入れます。
医療サポートが必要にならない限り終身利用が可能です。
費用は安いですが待機者が多くなかなか入居できないことも…
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、退院後の在宅復帰までに必要な医療ケアやリハビリが受けられる施設です。
入所期間は原則3ヶ月で終身利用はできません。
入所期間が原則3ヶ月なので終の棲家としては難しいですね
介護医療院/介護療養型医療施設
病状は安定しているけれど、点滴・胃瘻・痰の吸引などの医療的ケアが継続して必要な方が入居できる施設です。
医療サポートやリハビリが充実していますが、生活援助のサービスやレクリエーションなどが少ない傾向にあります。
介護療養型医療施設は2024年3月31日までに介護医療院に移行されます。
他の施設より医療スタッフが充実しており病院に近いケアが受けられます。
軽費老人ホーム(A型/B型/ケアハウス)
軽費老人ホームにはA型とB型、ケアハウス(C型)があり、低所得で家族の支援が受けられない人が対象の施設です。
比較的自立した方が対象なので、介護が必要になった場合は在宅の方と同じように外部の介護サービスを利用します。
(ケアハウスの介護型は、施設のスタッフから介護サービスが提供されます。)
民間施設
民間施設は民間企業が運営しているため、費用面では公的サービスより高くなります。
介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームには、数千万の入居金が設定されている高額ホームも多くみられますが、サービスが充実しているのも特徴です。
介護付有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、施設のスタッフから介護サービスが受けられ、介護にかかる費用は介護度により定額で決まっています。
入居金が高額な施設が多く、価格設定・入居条件もさまざまです。
食事・レクリエーションなどのサービスも充実し、幅広いニーズに対応しているのが特徴です。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは、設備やサービス内容は介護付き有料老人ホームと同等です。
介護サービスは施設スタッフではなく、外部の在宅サービスを利用するのが介護付き有料老人ホームとの違いです。
在宅で生活している方と同じようにデイサービスなどを利用することも可能で、利用した分だけ介護費用を支払います。
グループホーム
認知症を持った方が、職員のサポートを受けながら生活できるのがグループホームです。
5人〜9人の少人数単位で役割分担しながら共同生活を送ります。
入居の条件は、要支援2以上で施設の所在地に住民票のある方です。
認知症があっても、住みなれた地域で生活できる点が魅力の施設です。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅はバリアフリー構造の賃貸住宅で、比較的介護度の低い方に適している施設です。
一人暮らしが少し心配になってきた方が、一般住宅で暮らしているような自由な生活が送れます。
施設からは、安否確認や生活相談のサービスが提供され、介護が必要になれば在宅で過ごす方と同じように外部サービスが受けられます。
サービス付き高齢者向け住宅は敷金として支払う費用が15〜30万程度と、他の民間施設より初期費用が低く抑えられるのが特徴です。

施設数が多くサービス内容もバリエーションが豊富な中から選べますよ
シニア向け分譲マンション
シニア向け分譲マンションはマンションを購入する形なので、数千万〜数億円と購入費用が高くなりますが、マンションは自らの資産になります。
マンションの購入費用がかかる富裕層向けのマンションで、設備が充実している物件が多いのが特徴です。
将来の住まいについて考えてみよう!

今回の記事では、おひとりさまが高齢になってから悩む住まいの選び方について解説しました。
最近では高齢者施設もさまざまなバリエーションがあり、お元気なうちから将来の安心のために住み替える方も多くいらっしゃいます。
また、最期まで在宅で過ごしたい方には訪問介護や自宅のリフォーム、福祉用具のレンタルなどの介護保険サービスを活用しながら生活することも可能です。
この記事を参考に将来の住まいについて一度考えてみてください。