介護・老後

失敗しない老人ホームの選び方|見学時のチェックポイントを詳しく解説

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高齢になってから終の棲家として自ら選択される方も多い老人ホーム。

しかし、高齢になってから住まいの環境を変えるのはとても大変なことです。

後悔しない選び方をしたいですよね…

そこで今回の記事では、失敗しない老人ホーム選びのポイントや見学でチェックすべきポイントをわかりやすくまとめました。

安心して暮らしやすい老人ホーム選びができるように参考にしてください。

老人ホームの種類を知っておく

一言に老人ホームといっても種類が多すぎてわからない方も多いのではないでしょうか。

一般的に老人ホームと呼ばれている、高齢者施設は「公的施設」と「民間施設」の2種類があります。

それぞれの特徴を簡単にまとめました。

公的施設の特徴民間施設の特徴
費用が安い
入居金がいらない施設がある
人気が高く入居待ちが長い施設がある
相部屋ではプライベートが確保できない
公的施設に比べて費用が高い
有料老人ホームなどでは数千万の入居金が設定されている高額ホームもある
施設数が多いため入居しやすい
サービスや設備が充実しているホームが多い

失敗しない老人ホーム選び8つのポイント

次に、老人ホーム選びのポイントを解説します。

  1. かかる費用
  2. 立地条件
  3. 入居・退去の条件
  4. 運営法人の経営状況
  5. 介護サービス体制
  6. 医療体制(緊急時・看取りの対応)
  7. 認知症対応
  8. 介護以外のサービスやルール

1.かかる費用

国・地方公共団体・社会福祉法人など公益の団体が運営している「公的施設」は国から補助金が出るため比較的費用が安くすむのが特徴です。

それに比べ、民間企業が運営する「民間施設」費用が高く、介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームにいたっては、数千万の入居金が設定されている高額ホームも多くあります。

老人ホームに入居する際にかかる費用には入居する際にかかる初期費用の「入居金」と毎月の「月額利用料」があります。

月額利用料は入居している間ずっと続いていくため、支払っていけるかシュミレーションしておかなくてはいけません。

入居金月額利用料
 特別養護老人ホーム0円5万〜15万
 介護老人保健施設0円5万〜15万
 介護療養型医療施設0円5万〜15万
 軽費老人ホーム(A型・B型)数十万〜数百万5万〜15万
 ケアハウス(軽費老人ホームC型)数十万〜数百万5万〜15万
 介護付き有料老人ホーム数千万10万〜50万程度
 住宅型有料老人ホーム数千万10万〜50万程度
 グループホーム0~数十万・数百万10万〜50万程度
 サービス付き高齢者向け住宅15〜30万10万〜50万程度
 シニア向け分譲マンション数千万〜数億円10万〜50万程度

パンフレットに記載されている月額利用料に加えて、オムツや消耗品などの日常生活費イベントなどの費用オプションのサービス費用などがかかる場合があります。

また、病院にかかった時の医療費や薬代なども別にかかります。

余裕を持って計画しておきましょう!

2.立地条件

老人ホームを選ぶ上では立地条件も大切です。

最寄りの駅までのアクセスは必ず調べておきましょう。

施設から駅までのアクセスが不便であれば来訪者も来にくく、外出もおっくうになってしまいます。

入居してからも、買い物に行ったり散歩をしたり自由に楽しめる環境であるかは重要ポイントです。

3.入居・退去の条件

老人ホームは介護度により入居できる方が決まっています。

自立 要支援1要支援2 要介護1要介護2要介護3要介護4要介護5
 特別養護老人ホーム×××
 介護老人保健施設×××
 介護療養型医療施設×××
 軽費老人ホーム
(A型・B型)
×××××
 ケアハウス
(軽費老人ホームC型)
 介護付き有料老人ホーム
  住宅型有料老人ホーム
 グループホーム××
 サービス付き
高齢者向け住宅
 サービス付き
高齢者向け住宅

そもそも、入居の時点で介護度疾患認知症の程度などで入居できないことがあります。

また、グループホームなどではその施設と同じ住所地に住民票がない場合は入居できません。

入居時点では条件に当てはまっていても、高齢になると入居中に心身の状況が変わってきます。

  • 介護度が上がったとき
  • 医療依存度が上がったとき
  • 入院が必要になったとき
  • 認知症が重度になったとき

心身の状態が変わったときに、入居し続けられるかも確認しておきましょう。

4.運営法人の状況

近年の高齢者施設は、公的施設だけではなく民間施設ではさまざまな企業が参入しています。

施設が増え、多様なサービスからの選択肢が増えるのは良いことですが、倒産してしまうケースも。

運営母体の企業が安定した業績をあげているかを確認しておくのは重要です。

特に、最近では福祉業界以外の異業種からも数多く参入しています。

ホームページなどで企業情報運営方針口コミなどチェックしておきましょう。

5.介護サービス体制

ホームに配置されるスタッフの人数も重要なチェックポイントです。

老人ホームでの介護職員の配置基準は入居者3人に対してスタッフ1名以上とされています。

3人に対して1人とは常にその状態ではなく、入居者に対して常勤の介護職員と看護職員の総数の割合のことをいいます。

夜間など時間帯によっては職員の数が少なくなる施設が一般的です。

この3:1基準より多く人員が配置されている施設は手厚いケアが期待できますが、その分「上乗せ介護費用」が請求されるため介護費用が多くかかってしまいます。

また、介護スタッフ以外にも看護師の配置や、理学療法士や作業療法士などのリハビリスタッフの配置によっても施設で受けられるサービスも変わります。

6.医療体制(緊急時・看取りの対応)

日常的に医療ケアが必要な方は、医療体制も確認しておきましょう。

チェックポイントは以下の通りです。

  • 看護師が常駐しているか
  • 看護師が常駐している時間帯
  • 訪問診療を行っているか
  • リハビリスタッフが勤務しているか
  • 医療ケアをどこまで対応しているか
  • 服薬のサポートをしてくれるか
  • 緊急時対応
  • 看取りの対応は可能か

看護師が常駐していても、全ての医療行為に対応しているとは限りません

夜間に看護師が常駐していない場合は対応できない場合もあるので注意が必要です。

日常的にインスリン注射、痰の吸引、経管栄養、在宅酸素などが必要な方は、どこまで対応できるのか確認しておきましょう。

高齢になると、急に体調を崩したり怪我をしてしまったりするリスクが高くなります。

入居時は元気でも、万が一体調を崩したときの緊急対応も気になります。

終身利用を考えている方は、看取りの対応をしているのかも重要なチェックポイントです。

7.認知症対応

老人ホームによっては、自立型のホームであれば認知症の方が入居できない施設もあります

認知症高齢者にとって環境の変化はとてもストレスがかかり、混乱してしまうことがほとんどです。

入居時点で認知症がある場合は、認知症対応力の高い施設への入居が望まれます。

認知症については、施設が徘徊防止の取り組みや虐待防止対策が講じられているかもポイントです。

認知症の方の対応は施設側もとても苦労します。

研修や勉強会などを開催し、認知症ケアについて理解を深めるための取り組みを積極的に行っているホームであれば安心です。

8.介護以外のサービスやルール

介護サービス以外の居室の掃除や洗濯外出や通院時の送迎サービスなどの生活支援サービスの対応は施設によって大きく異なります。

また、居室に持ち込める私物の範囲も確認が必要です。自宅にあるものをそのまま持ってくる事ができれば自宅と同じように過ごせます。

特に、高価な貴金属や現金などの貴重品はトラブルのもとになるため持ち込み禁止としている施設も多くあります。

最近では、ペットと入居できる施設も増えているんですよ!

見学でチェックすべき5つのポイント

老人ホームを検討するときは、必ず施設見学を行いましょう。

実際に足を運んで見学すると、ホームページやパンフレットではわからない雰囲気を感じ取ることができます。

見学時にチェックすべきポイントは以下の通りです。

  1. 周辺環境
  2. 設備の充実度
  3. スタッフや入居者の雰囲気
  4. 食事内容
  5. レクリエーション・イベント

見学をするときは必ず電話で予約してから行くようにします。

突然訪問すると案内する人がいない場合や、お風呂などが使用中で見学できない場合もあります。

欲しい情報を得るためにはきっちり予約していきましょう。

チェックポイントは必ずメモしておいてくださいね!

1.周辺環境

前述した通り、老人ホームを選ぶ上で立地条件は大切です。

見学に行った時には、最寄駅からの交通アクセス周辺のお店散歩コースなどをチェックしておきましょう。

実際の目で周辺の雰囲気を確かめると、入居してからの生活がイメージできます。

2.設備の充実度

入居後に快適に過ごすためにも設備が充実しているかは大切ですが、介護が必要になった時にも問題なく過ごせるかも重要ポイントです。

確認しておくべきポイントは以下の通りです。

居室内共有部
部屋の広さ

トイレ
洗面
収納
ベランダ
浴室(一般浴・機械浴)
ダイニング
機能訓練室
エレベーター
廊下の手すり、スロープなどのバリアフリー

設備のチェックと共に、清掃が行き届いているかや施設内のにおいなどもさりげなくチェックしておきましょう。

3.スタッフや入居者の雰囲気

老人ホームへ見学に行くと、スタッフやすでに入居されている方の雰囲気をつかめます。

スタッフの身だしなみ挨拶をしてくれるか入居者にどのような対応をしているを確認するのは重要です。

スタッフが笑顔で働いているホームは入居者も楽しく過ごせますよ!

見学の時には施設長に会っておくのも必須です。

本当に困った場合や緊急事態に施設として責任を持って対応してくれるのが施設長の役割です。

施設長の考えや人柄がホーム全体の雰囲気を左右すると言っても過言ではありません。

ぜひ見学の時に会って話をしておきましょう。

4.食事内容

食事内容を確認するために献立表を見せてもらいましょう。

実際に食事付きの見学を実施しているホームもありますのでぜひ活用してください。

毎日3度の食事は生活する上で大切なポイントです。

食事が合わないと生活する上で大きなストレスとなってしまいます。

味付け・好みにどこまで対応できるか・メニューのバリエーション・食事イベントなど細かくチェックしておきましょう。

また、持病のある方に対しての栄養管理をしてもらえるかや嚥下困難になった時に刻み食やペースト食などの対応を行っているかも確認します。

その際、料金についても確認しておくことが大切です。

食事は生活する上で大きな楽しみの一つですよね

5.レクリエーション・イベント

レクリエーションや外出イベントなどが充実していると生活に潤いをもたらします。

見学時に、掲示板などにイベント情報が貼り出されている場合は確認しておきましょう。

高齢になり外出がままならなくなった場合、施設で行われるレクリエーションが生活する上での楽しみや生きがいになります。

レクリエーションを通して運動機能や認知機能の維持・向上も期待できます。

施設内でのレクリエーションやイベントが盛んに行われているホームは、スタッフがご利用者に楽しんでもらえるために積極的に活動できているホームです。

ホーム全体の雰囲気も明るく活発なホームであると言えるでしょう。

手順を確認し、失敗しない老人ホーム選びを

老人ホームを選ぶための手順は以下のステップで行います。

step
1
条件をしぼる

まずはどのようなことに困っているのか、どんな暮らしを望んでいるのかを確認。

step
2
情報収集(インターネット検索・資料請求)

インターネットで検索すればたくさんの情報が出ています。
よさそうなホームが見つかったら資料請求してみましょう。

step
3
ホーム見学

施設見学は必須です。実際に足を運んでホームの雰囲気を確認してください。

step
4
体験入居

体験利用できる場合はぜひ利用してください。
気に入ったらそのまま入居できる場合もあります。

step
5
契約・入居

実際に気に入ったら入居の契約になります。
老人ホームに入居するには、ほとんどの施設で身元保証人・身元引受人が必要です。
身元保証人・身元引受人が立てられるかも重要です。

安心して生活するためには、納得いくまで細かい点までしっかりチェックしましょう。

老人ホーム選びは残りの人生が豊かに過ごせるかの大切な選択です。

老後にどのような生活を望んでいるのかを見つめ直し、ベストな選択をしてくださいね。

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