エンディングノート

厚生労働省がすすめる人生会議とは?やり方やポイントを解説!

当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

人生会議」というワードを聞いたことがあるでしょうか?

「人生会議」とは厚生労働省が提唱する、自分が人生の最後に希望する医療やケアについて、大切な人と話し合うことを言います。

お笑いタレントの小籔千豊さんが起用されたPRポスターが炎上したアレです!

私もアレで知りました…

現実に人生の最期が身近に迫っている人は、人生会議で苦しい意思決定をたくさんしなければなりません。

炎上したポスターPRポスターを見て、当事者やその家族が不快に思ってしまったのは当然のことかもしれません…

しかし、人生会議をして自分の最後を考えるのは大切なこと

この記事では人生会議について、どのようなことをするのか大切にしたいことを考えてみました。

厚生労働省がすすめる人生会議とは

人生会議とは、もともとアドバンス・ケア・プランニング(APC)という考え方で、1995年頃からアメリカを中心に広がりました。

政府はACPを日本人にもわかりやすく「人生会議」と名付け推進しています。

11月30日を「いい看取り」=「人生会議の日」とし、もしもの時に備えて希望する医療・ケアについて大切な人と共有する日に設定しました。

自分の希望する最期を家族・介護関係者・医療関係者などの自分をサポートしてくれる大切な人と話し合い、意思を周囲にしっかりと伝えるために記録に残すことを推奨しています。

人生会議のやり方

ここでは、人生会議のプロセスをご紹介します。

人生会議は絶対にこのようにしなければならないという決まりはありません。

決められないこと、決めたくないこともあるでしょう。

個人の意思を尊重し進めることが大切!

1.自分の大切にしたいことを確認する

まずは自分が一番大切にしたいこと、絶対にしてほしくないことを考えてみます。

自分のことだけでなく、家族や周りの大切な人にどうあって欲しいのかも考えておきます。

  • 癌末期になった
  • 延命治療が必要になった
  • 認知症で判断能力が低下した

さまざまなシチュエーションを想定して、どのような医療や介護を望むのかを考えてみると良いでしょう。

  • 延命治療はしないでほしい
  • 一日でも長く生きたい
  • できる限りの医療を受けたい
  • 家で最期を看取ってほしい
  • できるだけ家族に負担をかけたくない
  • 最期まで施設でお世話になりたい
  • 痛みや苦しみをできるだけ取り除いて欲しい
  • 1人の時間を大切にしたい

自分の考えとは言え、普段ぼんやり思っているだけでははっきり言葉にならないもの。

改めてじっくり考えて書き出してみると自分の考えが明確になるかもしれません。

2.自分の想いを伝えておきたい人を考えておく

自分の考えがはっきりしたら、それを伝えておきたい人を考えておきます。

家族はもちろん、家族以外に伝えたい人がいれば明確にしておきましょう。

家族以外に伝えたい人がいる場合は、明確にしておかなければ伝わらない可能性もあります。

おひとりさまだったら、特にしっかり伝えておかないといけないですね…

3.医療や介護の専門家にも相談してみる

主治医担当ケアマネジャーなどがいる場合は、相談しておくことも大切です。

主治医には自分の病状や治療について確認してみましょう。

疾患を持っている場合は想定される予後についても聞いておくと、その時にどのような対応を望むのかを検討できます。

また、ケアマネジャーに自分が受けられる介護サービスについてや、入居できる施設についても確認しておくと今後の選択肢が広がります。

4.人生会議で想いを共有し話し合う

自分の意思を確認し、それを伝えておきたい人やサポートして欲しい人を決定したら人生会議で共有し話し合います。

自分で決定しただけでは、意思が伝わりません。

意思をはっきり伝えておくことが大切です。

「人生会議」という名前がついていますが、必ずしも会議が開催できなくても大丈夫です。

大切な人に意思を伝えて理解してもらいましょう

5.話し合った内容をまとめておく

話した内容は誰でも確認できるように記録として残しておくと安心です。

記録に残しておくことで、自分の意思を正確に伝えて実行してもらえます

また、家族間の認識のずれなども回避できます。

リビングウィルで意思を伝えることも可能

リビングウィルとは、尊厳死宣言書のことです。

死期が迫っている段階において、判断能力が十分なうちに自分の尊厳を保ったまま死を迎えることを望む旨を文書に残します

「自分が大切にしたいこと」「延命治療の希望について」「最期をどこで過ごしたいか」等を記載します。

日本にはリビングウィルに関する法律がなく、文書の書き方にも決まりはありません。

日本尊厳死協会の「リビング・ウイル(人生の最終段階における事前書)」を参考にしてみるのも良いでしょう。

日本尊厳死協会とは、尊厳死を社会に認めてもらうことを目的に設立された協会です。

リビングウィルは分からないことや決めきれないことは記入しなくて良いとされています。

リビングウィルをもとに人生会議をすると良いですね!

人生会議を進める上で大切なポイント

人生会議で話し合う内容は必ず決まっているものではありません。

時間の経過とともに考え方が変わったり、病状に変化があったりすれば思いは変わるものです。

また、その時には決められない決断もあるでしょう。

以下のポイントを大切にしてください。

  • 人生会議の内容は決まっていない
  • 決めきれないことはすぐに決めなくて良い
  • 考えは変わることがあるので何度でも繰り返し話し合う
  • 記録に残して共有する
  • 考えたくない人への配慮も必要

人生会議は必ず行わなければいけないと強制できるものでもありません

まだ自分の終末について考えられない人もいます。

どうしたらいいか分からない方やまだ考えたくない人の気持ちも大切にしながら進めていきましょう。

自分の大切な人のためにも人生会議を

今回の記事では人生会議について解説しました。

自分の亡くなる時のことなんて考えたくない方、想像もつかない方もいるでしょう。

しかし、「まだ若いし」「まだ元気だし」と思っていても、誰でもいつ命に関わるような病気やケガをするかはわかりません。

人生会議で自分の最期について考えておけば、突然のことが起きても自分の希望するケアを受けることができます。

また、周りの人が困らないようにしておくこともできます。

特に、配偶者や子どもが身近にいない「おひとりさま」は、しっかりと意思を伝えておかなければいけませんね!

「人生会議」は「終活」や「エンディングノート」の考え方と同じです。ぜひ参考にしてみてください。

-エンディングノート