素人が相続税対策で賃貸アパート経営をしてはいけない、これだけの理由

ネガ男くん
ポジ仙人。

よく「賃貸アパートを建てれば相続税対策になる」っていう話を聞くんですけど、それって本当ですか?

実は親が「相続税対策にもなるし、賃貸アパート経営を考えてる」とか言い出しまして……。

でも、ウチの親は経営者でもないので、「そもそも素人がアパート経営なんてして大丈夫?」と心配なんです。

ポジ仙人
ほほ〜。

2015年に相続税の改正があった影響で、相続税対策として賃貸アパート経営を始める人が一気に増えているからの〜。

お父さんもテレビや新聞で情報や知り合いや不動産会社の営業マンの話で興味を持ったのかの〜。

ネガ男くん
あっ、賃貸アパート経営する人は増えてるんですね!

でもやっぱり心配だな〜。

父親は「お前たちにも資産を残せるから良いだろ?」って言うんですよ。

それに「サブリース契約(?)」っていうやつらしくて、不動産管理会社が住宅を一括で借り上げてくれて転貸してくれるから、「自分は何もしなくてもお金が入ってくる」って。

たしかに将来、僕らが家賃収入を受け取れたら嬉しいですけど、「本当にそんな上手い話あるのかな?」と不安になってきちゃって……。

これって僕のいつものネガティブ思考の悪いクセですかね?

ポジ仙人
いや、今回ばかりはネガ男くんの不安は間違いではないぞ?

確かに営業マンから提案される数字だけ見れば「美味しい話」に見えてしまうんじゃが、それを鵜呑みにしてはいかん。

もちろん中には上手く行く人もいるが、それはあくまでも一握り。

不動産の世界というのは、プロがしのぎを削るとても厳しい世界なんじゃ。

素人が甘い言葉に流されて手を出してしまうと、後でとんでもない目に合ってしまう。

それにネガ男くんのお父さんが検討している「サブリース契約」は、すでに大きな問題になってきているからの〜。

ネガ男くん
えーっ! そうなんですか!?

僕の親とか完全な素人ですし、一番ヤバいじゃないですか!

「不動産経営についての本を読んで勉強し始めた」とか鼻息荒く言ってましたけど……。

ポジ仙人
おぉ〜。それはなかなか大変な状況じゃの〜。

おそらくお父さんの頭の中は「自分が何もしなくても楽して儲かる。それが永遠に続くだろう」と自分に都合の良いことだけを考えてしまっているはずじゃ。

経営がギャンブルになってしまっていることに、気づけていないんじゃな。

まずはその考えを一度冷静になって考え直してもらうことが大切じゃの〜。

せっかくじゃからこの機会にネガ男くんも勉強しておいてはどうじゃ?

ネガ男くん
本当ですか!

ぜひお願いします!

僕も反対しようにも、まったく知識がないもので……(汗)

ポジ仙人
うむ。

たしかにこういう時はお父さんの考えを頭ごなしに否定するのではなく、「上手くいく方法を一緒に考える」ということが大切じゃ。

もしかすると他に良い不動産活用方法が見つかるかもしれんしの。

そのためにも今回は「素人が賃貸アパート経営に手を出してはいけない理由」をできる限りたくさん紹介しよう。

それをお父さんに伝えて「それでも本当にプラスになるか?」を一緒に考えてみるんじゃ。

2017年10月、週刊朝日が報じたニュースが大きな話題となりました。

賃貸アパート建設のサブリース契約を提供しているレオパレス21が、契約者から集団訴訟をされたというものです。

レオパレス21に集団訴訟相次ぐ 銀行と不動産業者が結託、裏で手数料も 〈週刊朝日〉|AERA dot.
(一部抜粋)
 レオパレス21のサブリース契約をめぐって昨年11月以降、数十人~129人規模の集団訴訟が相次いで起こされている。
(中略)
口頭では『10年間は家賃保証する』と約束しておきながら、契約書では目立たないように家賃を減額する可能性について明記している場合もあります。相手がお年寄りだと書類の細かいところまで読んでいないので、後に、聞いていない、とトラブルとなっています」(同被害対策弁護団)

しかも記事によると、地方銀行が業者側と結託し、顧客を紹介すると業者から手数料を受け取っていたのだそうです。

営業マンのセールスは断れたとしても、「長年付き合いがあって信頼している銀行の人が言うなら……」と、契約を決意した人も多いでしょう。

ところが実際は銀行からすると「住宅ローンも組んでもらえるだけでなく、業者からは手数料も貰えるオイシイ仕組み」だったということです。

恐ろしいですね……。

ちなみにターゲットとされやすいのは、不動産に関する知識のない地主さんです。

中でもとくに危険なのは一人暮らしの高齢者。

ただでさえ寂しい一人暮らしをしている中で、頻繁に自宅までやって来て親身に話を聞いてくれる営業マン。

それが何ヶ月も続き、「お父さん」「お母さん」と呼ばれれば、いつの間にか実の子どもと似た感情を抱いてしまっても無理がありません。

その頃を見計らって具体的な提案や見積もりの話が出てきます。

すっかり断りにくくなってしまった地主さんは、「税金対策になるなら」「年金の足しになるなら」と感情に流されてついつい契約を結んでしまう。

これが定番のパターンです。

その影響で田舎の田んぼの真ん中にポツンとアパートが建ち、入居者がまったく集まらないというケースさえあります。

もちろん中には経営が上手くいっているケースもあるので、一概にこの仕組が悪い訳ではありませんが、経営経験のない人が多額の借り入れをし、30年以上に渡って返済をしながら利益を出し続けていきたいのであれば、それ相応のリスクを把握しておく必要があるということに間違いはありません。

ネガ男くん
えー! すでに訴訟問題になってるんですか!?

僕の親なんてまさにこんな結果になりそうで怖いんですけど……。

賃貸アパート経営を成功させるための2つの必須条件

賃貸アパート経営の最大の目的はなんでしょうか?

それは「資産を減らさないこと」「資産を増やすこと」に他なりません。

相続税が節税できて、家賃収入も入ってきたら、そんなに嬉しいことはないですよね?

さらに入居者の募集も不動産管理会社がやってくれるとあれば、まさに「不労所得」を手に入れられることになります。

逆に相続税の評価額が下がったとしても赤字を垂れ流し続けてローンすら払っていけなければ意味がありませんし、一時的に儲かったとしても10年後に儲からなくなってしまえば、これもまた無意味です。

では、賃貸アパート経営を成功させるための必須条件とは何でしょうか?

それは以下の2つです。

賃貸アパート経営を成功させるための必須条件

  • 借り手がいること
  • 家賃が安定している(下がらない)こと
これがずっと続いてくれれば、例え35年ローンを組んでもほぼ確実にプラスにできますよね。

と言うことは逆に「借り手がいない」「家賃が下がってしまう」と経営的には危険な状態になるわけです。

そこで大切になってくるのが、今ある情報をもとに「未来がどちらの方向に進むのか予測すること」です。

ただし、先に結論から言えば、「その未来は暗い」と言わざるを得ません……。

ここではそれを証明するための「10個の理由」をご紹介していきたいと思います。

賃貸アパート経営をお考えの方や親御さんが賃貸アパート経営を検討中の方は、ぜひこれらのリスクについて考えた上で最終結論を出していただければと思います。

ネガ男くん
はぁ。

何だか嫌な予感しかしないなぁ。

さて、一体どれだけ暗い話が出てくるんだろう?

賃貸アパート経営に手を出してはいけない10個の理由

1. 人口減少により借り手が減っていく

一番影響が大きいのはやはり「日本の人口減少」でしょう。

2005年に戦後初めて日本人の人口が減少となり、そのまま横ばいを続けていたものの、2008年から継続的に人口減少に突入しました。

ただし、日本に住む外国人も含めると総人口自体は増えていたため、当時はまだ今ほど問題が大きくなっていませんでした。

ところがそれも2015年には初の減少となってしまいました。

日本の人口、初の減少が確定 96万人減 平成27年国勢調査 – 産経ニュース
総務省が26日に発表した昨年10月実施の平成27年国勢調査の確定値によると、外国人を含む日本の総人口は1億2709万4745人と前回調査(22年)に比べて96万3千人減少し、大正9(1920)年の調査開始以来、初の人口減となった。

ちなみに96万人の減少がどれくらいスゴいことかと言うと、和歌山県の2017年の人口が94万人なので、たった5年で和歌山県から人が誰もいなくなってしまった、それ以上のインパクトなのです。

都道府県がまるごと一個無くなってしまうって恐ろしすぎないでしょうか?

また、内閣府の発表によると、今後日本の人口は減り続け、2026年に人口1億2000万人を割り、2048年には1億人も割ってしまい、2060年には8674万人まで減ってしまうとされています。

出典:内閣府|平成24年版高齢社会白書より

日本の人口のピークは2008年の1億2808万人でしたが、そこから52年で30%以上も減ってしまうという計算になります。

2018年から考えると、あと約42年です。

こうやって見ると、日本の少子高齢化問題は本当に深刻ですね……。

つまり、単純に借り手がいなくなっていきますので、「家賃を下げたところで、そもそも借りてくれる人がいない」という状況になることが明らかなのです。

ネガ男くん
2060年には日本の人口って8600万人にまで減っちゃうんですか!?

てゆーか、今でも空き家ってたくさんありますよね?

それでさらに人口が減ってしまったら一体どうなるんでしょう?

2. 2020年頃から世帯数も減少に

例え人口が減ったとしても、世帯数さえ増えてくれれば借り手は増えることになるので、賃貸アパート経営は成り立ちそうな気もします。

実際、戦後の日本は核家族化が進み、一人暮らしや親と別居して暮らす人達が増えたことで世帯数は増え続けてきました。

ところがその世帯数も2020年〜2025年が頭打ち。

そこからは減少の一途と予測されています。

出典:『日本の世帯数の将来推計(2018(平成30)年推計)』(国立社会保障・人口問題研究所)を加工して作成

需要が縮小していくことが分かっていながら、多額の借金をしてまで賃貸アパートの経営に乗り出すのは「賢い選択」でしょうか? それとも「限りなく勝率の低いギャンブル」でしょうか?

ネガ男くん
「今は一人暮らしする人が増えてるから、ワンルームマンションならもしかすると?」と思ったんですが、甘かったですね……。

人口だけじゃなくて世帯数も減るなら相当厳しそうだなぁ……。

3. すでに深刻化している空き家問題

総務省は5年に一度「住宅・土地統計調査」というものを発表しているのですが、2013年のデータが発表された際に、衝撃の事実が明らかになりました。

発表によると、全国の空き家数は820万戸で、総住宅数に占める空き家率は13.5%にもおよぶことが判明したのです。

出典:総務省 | 平成25年住宅・土地統計調査より

「空き家って田舎の話でしょ?」と思われる方も多いかもしれませんが、実は空き家が一番多いのは東京都で、その数は81万戸となっています。

そこに神奈川、埼玉、千葉を足した1都3県で見ると200万戸を超えており、なんと現在ある空き家の4戸に1戸は首都圏にあることになります。

余談にはなりますが、都市部でこれだけ空き家があるのは先進国の中でも日本だけです。

他の国では「借りたくても部屋がない」というのが当たりまえで、日本の現状は海外から見るとまさに「不思議な国」です。

また、日本全国で見ても今後さらに空き家は増える見込みです。

野村総合研究所が2015年に行った調査によると、このまま行くと2033年には空き家率が30.2%まで増えると予測されています。

出典:野村総合研究所(NRI)より

つまり、「日本の家の3戸に1戸は空き家になる」という、まさに衝撃的な内容となっています。

ネガ男くん
3戸に1戸が空き家ってヤバすぎないですか……?汗

もちろん賃貸アパート経営も「ある程度は部屋が埋まること」を前提にしている訳ですよね?

じゃあ、空室ばかりになってしまったら……と考えると恐ろしすぎる……。

4. なぜか増え続けている賃貸アパート

2008年から日本の人口は減少局面に入っているにも関わらず、新設住宅着工戸数はまだまだ高い水準をキープしています。

空き家率が13.5%となった2015年は人口が96万人も減ってしまいましたが、なぜか新しい住宅が90万戸以上増えたのです。

もちろんこの数字の中には戸建てや分譲マンションも含まれるのですが、その中でも目立っているのが「貸家(かしや)」です。

2016年の新設住宅着工戸数データで見ると、約97万件のうち、貸家が占める割合はなんと43.8%で最大となっています。

出典:国土交通省 | 平成28年度 住宅経済関連データより

また、野村総合研究所の予測によれば、これから住宅新設着工数は減っていくものの、2030年になっても年間53万戸の新しい住宅が作られる見込みだそうです。

出典:野村総合研究所(NRI)より

貸家の割合がこのままだと仮定した場合、2030年になっても20万戸以上の貸家が新しく作られる、という計算になります。

ネガ男くん
えー!

新しく建てられた住宅の内、貸家って4割以上もあるんですか?

今の時代は賃貸派の人も増えてると思いますけど、それにしても過剰供給な気がしてならないんですけど……。

5. 2022年以降、さらにライバル経営者が増える

実は不動産業界には「2022年問題」という大きなリスクが潜んでいます。

それが都市郊外における「生産緑地法の指定解除」です。

これだけではちょっと分かりにくいですよね。

生産緑地法とは、国が1974年に交付された法律で、「大都市圏に宅地を増やすこと」を目的に制定されました。

土地にはいろんな地目(宅地、農地(田、畑)、学校用地など)が定められていますが、農地は宅地に比べて固定資産税が大幅に安く設定されています。

しかし、この法律によって指定区域内の農地だけ、固定資産税が宅地並みに引き上げられたのです。

つまり、「農地にしておくと損」という状況を作ったんですね。

ところが中には「自分は真面目に農家をやりたい」という人もいました。

そうした人達にも配慮し、1991年3月に生産緑地法が改正されます。

一定の条件を満たした土地で、自治体に農地を申請すれば、30年間は固定資産税を安い農地として扱われ、相続税の納税も猶予されることとなったのです。

対象地域は東京23区、首都圏、近畿圏、中部圏の政令指定都市その他整備法で規定された一部の地域なのですが、これらの土地の多くが2022年に30年の期間満了を迎えることになります。

そして驚くのが対象となっている土地の総面積です。

東京だけでも東京ディズニーランドと東京ディズニーシーを足し合わせた面積の約33個分もあります。

これらがすべて宅地になったら、いったい何世帯分の住宅ができるのでしょうか?

「農地のまま使う人もいるのでは?」という意見もあるかもしれませんが、農業の就業人数は年々減少しています。

すでに2016年には農業の就業人口が200万人割れしていますし、これらの土地を農地として活用し続ける人は圧倒的な少数派になるはずです。

就業200万人割れ、農業に最後のチャンス  編集委員 吉田忠則 :日本経済新聞
日本の農業の就業人口がついに200万人を割り込んだ。農業で働く人の高齢化が限界に達し、引退ラッシュが始まったのだ。

都市部では2022年を契機に大量の農地が宅地へと変わっていき、賃貸アパートはさらに増え、ライバルの数はこれまで比ではなくなることが予想されています。

また、「それは都会の話だから田舎には関係ないだろう」とお考えの方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。

都会に住宅が増えれば、それだけ競争が激しくなり、家賃相場は崩れていきます。

そうすると今よりももっと都会に出やすくなるため、地方の人口流出はさらに加速するでしょう。

地方の人口が少なくなれば……と、この先はもう説明は不要ですね。

ネガ男くん
日本って「狭くて土地が全然ない」ってイメージがありましたけど、全然そんなことないんですね。

むしろ人数と面積で考えれば「まだまだ余裕がある」って考えた方が良いような気がしてきました……。

6. サブリース契約の家賃保証は永遠じゃない

冒頭で紹介したレオパレス21への集団訴訟で、問題の焦点となったのが「家賃保証」です。

口頭では「当社がずっと家賃保証をするのでご安心ください」と言っていたはずなのに、契約書には小さな文字で「2年ごとに入居状況や近隣の家賃相場などを見て家賃を変動増減できる」などと書かれており、入居者が集まらなければ家賃を下げるよう要求されてしまいます。

また、30日〜90日間という期間で「免責期間」という条件が設定されている場合が多く、この期間以上の空室となった場合は家賃が支払われなくなってしまいます。

それを避けるために家賃を下げれば当然利益も減るため、ローンを支払ってもお釣りが来るはずだったのが、いつの間にか「ローンの支払いさえ追いつかない」という状況にもなりかねません。

そして、最終的に「騙された」と嘆く大家さん達が集団訴訟をしているのです。

ところが「言った」「言わない」の水掛け論をしても勝ち目はありませんので、結局は大家さんたちが泣き寝入りするしかない、というのが悲しい現実です。

このご時世、「国の年金制度さえ破綻する」と言われている時代です。

「いち民間企業が家賃を保証し続けてくれる」という幻想には疑問を感じた方が良いでしょう。

もちろん多くの方は少し考えればカンタンに計算できるのですが、ターゲットとされている高齢者は判断能力が衰えていることもあり、この辺りの判断が冷静にできないことがひとつの原因となっています。

ネガ男くん
これが事実だとすると、これって詐欺と紙一重なんじゃ? と思っちゃいますね。

自分の親がかなり心配になってきました……。

7. 家賃の値下げ要求をされたら断れない?

突然ですが、あなたはこの本をご存じでしょうか?

もしも賃貸アパート経営を検討中であれば、決断をされる前に一度この本をお読みいただくことをオススメします。
※現在賃貸アパートに住んでいる人はこの本を読むことで、家賃という最大の生活コストを下げることができることに繋がるかもしれませんので、それだけでも一読の価値がある一冊です。

これをお読みいただければ、「いかに大家が不動産の市場的にも、法律的にも不利な立場にいるのか?」がよく分かるはずです。

あなたが大家さんで、この本に書かれている通りに家賃の減額要求をされたら断ることができるでしょうか?

人口減少と建設ラッシュの影響で市場には大量の賃貸物件があるため、借り手は「じゃあ、他の家に引っ越しますけどいいんですね?」と強気な交渉ができる立場にあります。

退去されてしまえば売上はゼロになってしまいますし、家賃を2割下げれば売上も2割減です。

どちらを選んでもあなたにとってはマイナスしかありません。

そしてあなたが家賃を値下げすれば近隣のアパートはさらに値下げをし、あなたも負けじと値下げをしの繰り返しで家賃相場はさらに下がって行ってしまうのです。

ネガ男くん
何ですか、この本!

家賃って2割も下げれるんですか?

賃貸住まいの人にとっては超お得ですが、大家さん側からしたらたまったものじゃないですね……。

8. 孤独死への対策も必要です

現在、一人暮らし世帯が急激に増えており、2040年にはなんと全世帯の約4割が一人暮らしになると見られています。

また、その中で65歳以上の高齢者が世帯主となるケースは44.2%と半数近くに迫ることも分かっています。

1人暮らし世帯2040年に4割 晩婚化や未婚増が要因 – 共同通信
22年後の2040年には全世帯の39.3%が1人暮らしになるとしており、15年時点の34.5%から約5ポイント上昇する。晩婚化に加え、未婚や離婚の増加が要因と分析している。65歳以上が世帯主のケースも15年の36.0%から急増し、40年には44.2%と半数に迫る。

そこで大家さんの立場として考えておきたいのが「孤独死」の問題です。

孤独死は誰にも発見されないまま日数が経過してしまうケースが多く、異臭を感じた近隣住民からの連絡で発見されることも珍しくありません。

さらに、発見後の対応も大変です。

専門業者さんを呼んで遺体を片付けてもらったり、床や壁の掃除をしてもらわなくてはいけません。

この辺りはサブリース契約を結んだ業者が対応してくれるので安心できるかもしれませんが、その後にご遺族との間でトラブルに発展するケースも珍しくありません。

例えばご遺族が遠方に住んでいたり、関係が疎遠になっていたりする場合などです。

また、孤独死があった部屋を次の借り手と契約する際には事故物件であることの事前通知が必要になる場合もあります。
※自然死で亡くなり、速やかに見つかった場合などはこの限りではありません。

もしも、「孤独死のリアルな現場を知っておきたい」という方は、ぜひこちらの本を読んでみてください。

この本は、遺品整理サービスを提供しているキーパーズという会社の代表者さんが書かれたものです。

本の中では、孤独死の現場に駆けつける社長の吉田さんやスタッフさんの生々しい経験談が綴られています。

ただ、この本を読み進めるのは相当なパワーがいりますので、それなりの覚悟を持って読むようにしてください。

人によっては食事前に読んでしまうと、食べ物が喉を通らなくなってしまうかもしれません。

本を読むだけでもそれだけの衝撃なので、実際の現場は想像を絶するものでしょう。

その中で真摯に対応されている吉田さんやスタッフさん達には、ただただ感心するばかりです。

また、大家さんやご遺族の方とのトラブルなどのエピソードも生々しく、「自分もその当事者になる可能性がある」という視点で読むと、考え方も変わってくるはずです。

ネガ男くん
孤独死って今や日本の社会問題のひとつになっていますよね。

一人暮らし世帯が増えたら、どんどんこの問題が大きくなっていくんでしょう……。

この本、僕も勇気を出して読んでみます……!

9. 地震や火災などが起こったら?

日本は世界でも有数の自然災害大国です。

阪神大震災のような地震や東日本大震災のような津波はもちろん、台風や大雨、大雪、洪水、土砂災害など様々な自然災害があります。

近年では「富士山がいつ噴火してもおかしくない」と言われるなど、噴火リスクも忘れてはいけません。

大きな自然災害に襲われると建物が倒壊してしまう恐れもあります。

また、火災も大きな問題です。

賃貸アパートの多くは木造なので、1室で火災が起きると建物が全焼してしまうことも珍しくありません。

そして、これらの災害に備えて保険に加入していたとしても、保険金だけで建て直すことができるかとは限りません。

仮に例え建て直せたとしても、それまでの期間の家賃収入は途絶えてしまうことになります。

賃貸アパート経営にはこのような「人間には防ぎようもない自然災害などのリスク」も含んでいることを忘れないようにしましょう。

ネガ男くん
南海トラフ地震や富士山の噴火は、「いつ来てもおかしくない」って言われていますもんね。

それに火災は近隣住宅で起こった火災が燃え移るリスクまで考えておかないと怖いですね。

それにしても本当に大きいリスクがたくさんあるんだなぁ……。

素人が経営や不動産のリスク管理をするって、ますます無理な気がしてきたよ……。

10. 修繕やリフォームの問題

自然災害や火災に遭わずに済んだとしても、定期的なメンテナンスは必要です。

賃貸物件を探したことのある人であればお分かりいただけると思いますが、築年数が古い物件はそれだけで候補から外されてしまいやすくなります。

新しい物件と比較されるとどうしても見劣りしてしまうからですね。

ここまでお読みいただければお分かりかと思いますが、これからの時代、主導権を握ることになるのは完全に「借り手」です。

その借り手の候補に残るためにも、定期的な修繕やリフォームは欠かせません。

部屋の中はもちろんですが、外観も重要です。

外観が悪ければ、お部屋の中すら見てもらえないからです。

もちろんそれらにかかる費用はすべて自分で用意しなければなりません。

1回に数十万、内容によっては数百万円単位のお金が消えていくことになります。

さらに恐ろしいことに、「それだけのことをしても満室になる保証はどこにもない」のです。

ネガ男くん
たしかに僕も家探しするときは「築年数10年以内」で条件検索したり、「築年数が新しい順」で並べて物件をチェックするもんな〜。

そう考えると10年も経ってしまったら、「物件情報すら見てもらえない」ということも十分にあるわけか。

そうやって家賃や初期費用の条件を下げざるを得なくなるってことですよね……。

大変だなぁ、賃貸アパート経営って……。

【結論】素人が相続税対策を目的に賃貸アパート経営をするのはやめましょう

これまでの10個の理由をお読みいただいてお気づきかと思いますが、不動産市場は「素人が勝ち残り続けるのは厳しい世界」です。

ましてや、「誰かが自分を儲けさせ続けてくれる甘い世界」でもありません。
※中にはそういう例もありますが、それはごくごく稀だと考えておくべきです。

「それじゃあ、ウチの土地がムダな土地になってしまうじゃないか!」

そう思われるかもしれません。

日本では高度経済成長期の影響もあり、「土地神話」が信じ続けられてきました。

土地神話とは、「土地は値段が下がらず安全な資産である」という考え方です。

実際、日本の土地は戦後40年もの間、下がることなく上がり続けました。

それを体験してきた人たちが「土地は持っておいた方が良い」と考えるのは普通のことでしょう。

しかし、時代はすっかり変わり、今では「ムダな不動産(土地や建物)を手放した者勝ち」の時代になってしまいました。

先祖が大切に守ってきてくれた土地だったり、自分がお金をかけて手に入れた土地であれば使命感や愛着も湧くでしょう。

その土地を手放すことを「惜しい」と感じてしまう方も多いと思います。

ただ、その気持ちと同じくらい大切なのが、日常の生活や老後の生活とのバランスを考えることです。

例えば、これからの賃貸住宅市場は完全な「借り手市場」ですから、現在所有している不動産を売り、自分たちのライフスタイルに合った賃貸マンションに引っ越すというのもひとつの手です。

実際に近年では、都会に住む子どもから呼び寄せられて都会へ移住する「呼び寄せ高齢者」と言われる人達も増え始めています。

ふるさとの親どう支える? ~広がる“呼び寄せ高齢者”~ – NHK クローズアップ現代+
いま全国各地から、75歳以上の高齢者が首都圏におしよせ、入居者の8割が県外からという高齢者用住宅もあるほど! さらに、いまのトレンドは、「同居」ではなく「近居」。スープのさめない距離に呼び寄せ、互いに行き来します。

例えば首都圏では、A棟が「シニア向けマンション」、B棟が「ファミリー向けマンション」というように、同じ建物内で親子が居住できる賃貸マンションも出てきています。

「近くには居てほしいけど、同居するのはちょっと……」という人にとっては最適なマンションですね。

シニア向けマンションには同世代の高齢者が集まっているので友逹もできやすく、マンションには専任スタッフさんが常駐してくれているので、親御さんもお子さんも安心して暮らすことができます。

また、親御さんはいつでも孫の顔が見れますし、別居しているので「孫疲れ」の心配も少なくなる、まさに両者にとって暮らしやすいスタイルではないでしょうか。

ポイントは、親子でそういった選択肢を知った上で話し合ってみることです。

年齢とともに減ってしまう選択肢。でも工夫次第で増やすこともできます

今あなたがお住いの家や親御さんがお住いの家が、一体どれくらいの価格で売ることができるのかご存じでしょうか?

例えば不動産売却価格査定サイトのイエイであればで、5分もあれば複数の不動産会社に一括で見積り依頼をすることができます。

ちなみにイエイは、2017年の「提携している不動産会社数」「サイト利用者数」「問い合わせ数」においてNo1となっているサイトです。

売る・売らないは別として、まずは「不動産を売って別の場所で暮らす選択肢もある」ということを知ることも大切です。

もちろんその上で住み慣れた今の場所に住み続けたり、所有している不動産を何か別のことに活用するのも良いでしょう。

ただ、経営というのは「すでにあるものをどうにか活用する」という考え方だと失敗するケースがほとんどです。

経営で必要になるのは「これをするためには、どうしてもあれ(例えば「あの土地」)が必要なんだ!」という視点です。

もしかすると、そんな志を持った人にあなたの土地や建物を使ってもらう方が、その不動産や日本経済にとってはプラスになるかもしれません。

また、それ以上にあなたは重荷から解放されて、より自分の人生を楽しむことに集中できるかもしれません。

年齢を重ねるにつれて、「人生の選択肢」は若い人と比べてどんどん少なくなってしまいます。

年齢とともに体力も落ち、守るべきものも増えるのですから、こればかりは致し方ありません。

ただ、少しの工夫や発想の転換をすれば、その選択肢を増やすこともできるということを知っていただきたいのです。

ぜひ今の固定観念にとらわれることなく、新しい可能性を模索してみてください。

また、遠く離れて暮らす親御さんを心配されている方は、この機会に頻繁に親御さんと連絡を取り合うようにしてください。

親御さんが抱えている寂しさを、数千万円単位の借金で埋めてしまう前にーー。

この記事があなたの人生のお役に立てれば幸いです。

本日も「ポジティブ終活」に来てくださってありがとうございました。

ネガ男くん
なるほど!

何も「今ある土地を活用すること」だけに固執しなくていいんですね!

今日教えてもらった情報を元に父親と話し合ってみます。

大切なのは「否定せずに一緒に考える」でしたよね!

ポジ仙人
ホッホッホッ。

そうじゃ、そうじゃ。

お父さんの決断は自ずと子どもや孫達にも影響してくるからの〜。

「家族全員の問題」として考えていくことが大切じゃよ。

みなさんもこの機会に家族と話し合ってみてはいかがかの〜?

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資産を”確実に”増やしたい人が
「やるべきこと」まとめ






「老後が不安だから何かしないと……」
「息子や孫の将来は大丈夫だろうか……」
誰もが抱えているのが「お金の悩み」です。
”資産を増やす”と聞くと「難しい」と考えてしまう人が多いですが、実はそんなことはないのです。
できる限りリスクを取らずに着実に資産を増やすための方法をまとめてご紹介します。




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